「娘を泥舟に乗せることはできない……本当は自分の代でやめようと思ってた」2000年には東京都内に約1000社もの製本会社があったが、現在、その数はおよそ半分以下にまで減っている。東京・東日暮里にある家族経営の渡邉製本は今年で75年目を迎えた。出版不況で受注数が年々減少するなか、「何か新しいことを!」と新規事業に挑んでいる。「人手がない」「時間がない」「お金がない」の“ないないづくし”にも負けず、奮闘する家族を追った。 ●製本会社だから作れるノートとは 「最近は電車に乗っても、みんなスマホは見てるけど、本を読んでる人は1車両に1人か2人だもんね。それを見ても、本離れは致し方ないことだよね」 3代目社長・渡邉浩一さん(64)は、そう言って製本業界の行く末を案じる。渡邉製本は1946年の創業以来、出版社から刊行される学術書・辞典・辞書などの書籍製本を中心に、委託加工専門で製造してきた。しかし、出
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