令和三年。7月23日、日本時間の20時。ついに東京オリンピックの開会式が執り行われた。もちろんSNS上もその話題で持ちきりで「感動した」という声が多くみられたように思う。まず、僕個人の意見を言えば「まったく楽しむことのできない開会式」だった。 それはひとつひとつの演目や演出の問題ではない。それら自体は、個人的には面白かったし、こんなトラブルだらけで、時間も予算もたりない中、開会式を実現した人たちの苦労を想像し、賛辞を送りたいと思う。もともとファンであった「がーまるちょば」のリアルピクト?は、中でも特に好きなパフォーマンスだった。 楽しめない理由は、そんな表層的な意味合いではなく、大会の是非というもっと根深いレイヤーに潜んでいる。この大会を盛り上げることそのものへの懸念が拭えないかぎり、どんなに素晴らしいクリエイションだろうと、僕は喜ぶことも楽しむことも感動することもできない。盛り上がれば盛
![なぜ僕は「東京オリンピック開会式」を、手放しに楽しめなかったのか。|KEITA MAKINO | DE Inc.](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/83b71bb0e1df42a10cbbf9b07c0f82d476c6781e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F57443564%2Frectangle_large_type_2_a8eff9ac2d98ce76c50d39929cb90c88.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)