33年にわたって続く田中・浅田の伝説連載が現代ビジネスに移ってきた! 二人の論客が深く、そして軽やかに日本を、世界を語り合う「憂国呆談」、3回に分けてお届けする移籍第1弾のPart2。日本どころか欧米のメディアも報じないウクライナ問題の本質を、二人が徹底的に語ります。 ゼレンスキーは少なくとも不用意だった 田中 ウクライナを巡る「世界の潮流」を語ったPart1に続いてPart2の冒頭で、大きな声で語られる「正義」は往々にして裏表の落差が大きいという古今東西の公理を今一度、冷静に再確認しておこう。 湾岸戦争の時、「黒い水鳥」のニュース映像が世界中を駆け巡った。イラク軍が破壊した石油施設から流れた重油で身動きが取れなくなった鳥だと報じられたけど実は、米軍がイラクの石油精製施設に打ち込んだミサイルが原因だったにも拘らず、アメリカの広告代理店が仕込んだ「フェイク・ニュース」だったと戦争後に判明する