甲状腺機能低下症といっても、どういった状況を指しているのかあいまいになることが多いので、以下の当サイト内の説明での用語は下記のように統一します。 甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモン(主にfT4)が低い方 潜在性甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモン正常でTSHが一般の基準値より高い方(測定法により異なりますが通常TSH>4-5mIU/Lの方) 生殖年齢女性での甲状腺機能低下症の割合は2-4%。不妊症の患者さんではTSHの値が高い傾向にあります。顕性甲状腺機能低下症(明らかな甲状腺機能低下症でfT4やfT3が低い場合)では、排卵障害を原因とする不妊症になりやすくなり(甲状腺機能低下症では23%が排卵障害、甲状腺機能正常者では8%)、甲状腺機能が低下すればするほど、その頻度が高くなります。 甲状腺機能の最も信頼性の高い指標は、TSH値であり(一部の甲状腺の病気を除く)、TSHが高ければ甲状腺機能が低く