パレスチナ議会選挙でハマスが過半数を確保したと報じられている。やや意外感を持って受け止められているようだが、そのこと自体にやや違和感を持った。日本やアメリカに限らず、多くの民主主義国はパレスチナを語るのに自国の基準を知らず知らずに当てはめているのだなと改めて思った。 いわゆる途上国に分類される国では、基本的に秩序の維持が最大の正統性を確保する。犯罪が発生したときに、曲がりなりにもそれを取り締まる組織に頼るしかない。実質的な能力に付き従うと考えてよいだろう。現在、パレスチナ自治政府の能力は限定されている。ハマスはテロ組織といっても組織化されており、福祉や医療などのサービスを市民に提供している。特にガザ地区では自治政府は世の中の現実解であるとパレスチナ市民にみなされてないのだろう。それを考えると自治政府の選挙結果は健闘したと表現することも可能だろう。 またこれは私の推察に過ぎないが、パレスチナ