素数の研究はギリシア時代にかなり扱われているが、素数の研究が直接社会に使われるということは(私の理解では)あまりなかった。しかし、近年では非常に大きな数の素因数分解が容易にできないことが暗号技術に使われている。附属中で行っている選択授業「社会とつながる数学」で、この話題を取り上げてみた。(中学校3年9名が対象、45分1コマ) 前の授業では、エラトステネスのふるいで1000以下の素数を求める等、素数の話題を扱った。 まず、素数が暗号に利用されていることを説明し、暗号というものについて簡単に説明。説明の内容は以下の通り。 もとのメッセージに一定のルールで変更を加えることで暗号を作ることができ(暗号化)、メッセージを受け取った人が一定のルールで解読する(復号)ことで元のメッセージを読み取ることができる。たとえば、「元の数字に5を加える」というルールで暗号化し、「暗号から5を引く」というルールで復