ある少年の日々を、白黒の写真でお送りしよう。 写真に映すものといえば、おいしい料理や綺麗な風景。大好きなあの人との思い出も!という人が日本人ならばほとんどかもしれない。 だが、一歩違う国に出てみると、レンズに写る世界もがらりと変わる。 8歳の少年、ディエム君。内戦地域のコンゴ民主共和国に生きている。激しく続く対立によって、彼は隣国ウガンダへ難民として逃れた。 「戦争、心が痛いな。ただみんなを殺す為のものなんだもの。」 こうした言葉を口にする彼の表情は、まだやはりあどけない。 しかし彼は、自分が生きる環境で起きている問題へ、どんな大人達よりも冷静に、そして真剣に向き合っていた。動画からはそんなことが伺える。 彼が唯一笑顔を取り戻せる場所がある。学校だ。 「勉強がしたい!」この思いが彼を突き動かす。飛んできた銃弾にいつ倒れるかなど分からない。そんな状況にも関わらず、毎日、命をかけて祖国コンゴの