電子出版EXPOの初日にIDPFコンファレンスが置かれ、基調講演パネルには講談社の野間社長、楽天の三木谷CEO、丸善CHIの小城社長と並んでIDPFのビル・マッコイ事務局長が並ぶ。たしかに楽天/Koboの登場効果は大きかった。瑣末なことだが、Kindleが先でなくてよかったと思う。これが何となく安堵につながっている。超満員となった会場にも、緊張感はなかった。IDPFにとって、日本の出版界、プラットフォーム、ITサービス業界をEPUB3に向けさせたことで大成功だろう。 古都はすでに荒れて、新都はいまだ成らず 「元年」以後の2年ほどで、人々はデジタルへの根拠なき恐怖や過剰な期待を棄てることができた。野間社長も「電子は紙にオンされる」と言うことに自信を持ち始めたようだ。「紙と電子」という二分法からはまだ脱してはいないものの、まず出版(プロジェクト)から考える方向への端緒も感じられる。「同時発売」