公的年金の積立金の2015年度の運用で5兆3098億円もの赤字を出したことを、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が正式発表しました。安倍晋三政権のもと、GPIFは14年秋から方針転換し、株運用を拡大してきました。その結果、株価の下落に直撃され大幅な運用損を出したものです。国民が支払う年金保険料などを原資とする積立金を、変動が著しい株運用につぎ込んだ責任は重大です。安倍政権は積立金の株運用拡大を積極的にすすめる方針です。老後の安心を保障する年金積立金を、より危険にさらすことは国民の願いに反します。 株運用拡大で損失広げる 国民がこつこつ支払っている国民年金や厚生年金の保険料のうち、まだ年金給付に使われていない部分が年金の積立金です。原則20歳以上の国民に年金加入を義務付けている日本では、公的年金の積立金は、すべての国民にとって文字通り「共通の財産」です。それだけに総額約140兆円にの