著者の天達泰章氏は日本銀行を経て内閣府で経済財政白書の執筆を担当した日銀・政府内のエコノミスト。 そのエコノミストが物騒な著書を6月に上梓した。 (この書評記事は当初2013年に浜町SCIコラムに掲載されたものです。未掲載の書評のうち現在でも有用と思われるものを厳選し再掲しました。) (amazon) 過去に日本財政は破綻寸前と言われながら、破綻しなかった。 見誤ったのは、金融市場の生態に目を向けてこなかったからと説く。 つまり、仮にファンダメンタルズが破綻を指していても、市場がそう認識しなければ実際の破綻には至らないという考えだ。 逆に市場が過剰反応をすれば、ファンダメンタルズがOKであっても破綻は起こりうる。 その上で 外国投資家に財政赤字の穴埋めを頼るとき、財政破綻が訪れる と予言する。 そのタイミングは、 政府債務残高>民間金融資産残高 となるタイミング。 具体的には2025年頃と