今年も中小企業庁より「中小企業白書」が発行されました。2006年版のテーマ分析は「海外経済との関係深化」「国内における人口減少」と、社会全体の動きの中での中小企業を映し出しています。 第1部では、景況分析として、2005年度の中小企業の動向、第2部、第3部では、テーマ分析として、東アジア経済との関係深化や、少子高齢化・人口減少との関係について分析されています。 今号「特集」では、2006年版中小企業白書の概要をご説明いたします。 国全体の景気が回復する中で、中小企業の景況も改善しているものの、とりわけ小規模企業の景況感には、大企業に比べ回復に遅れが見られる。地域別には東北・中国・四国地方、業種別には建設業・小売業等の非製造業が伸び悩むなどのばらつきが見られ、依然注視が必要。 開業率は上向きに転じる一方、廃業率も増加し、その差は拡大している。その結果、中小企業数は年間12万社ずつ減っており、