新型コロナウイルス感染症患者を想定した緊急対応訓練に臨む国境なき医師団のスタッフら(2020年4月8日撮影、資料写真) 【記者:Henry Samuel】 緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」では体系的な人種差別がはびこっており、人道支援業務が植民地主義を増長させている──このような内容の文書に職員と元職員ら1000人が署名した。 同文書には、MSFが「特権がある少数派の白人」による「何十年にも及ぶ権力と家父長主義」に目をつぶり、方策や採用活動、職場環境、それに「人間性を失わせる」プログラムを通して人種差別を永続的なものにしたと記されている。 文書では上層部や職員に対し、抜本的な改革を早急に行うよう求め、また組織内の人種差別主義に対する第三者による調査も呼び掛けられた。 MSF英国のジャビド・アブドルモネイム理事長、MSF南アフリカのアグネス・ムソンダ会長、MSFドイツのフロリアン