東日本大地震が発生してから数時間後、その惨状を伝えるニュースはエジプトにも届いていた。ムバラク政権を追い詰めた大規模デモが展開された首都カイロのタハリール広場を訪れると、多くの市民に声をかけられた。 「日本は大丈夫か? 安全を祈っている。神の御加護を」 ムバラク政権崩壊後、エジプトは今、新しい国造りに挑もうとしている。その姿を知ろうと現地を訪れたのだが、逆に未曽有の危機に見舞われている日本へのエールをもらった。予期せぬ激励に感激しながら、カイロ市民にムバラク政権崩壊後の心境を聞いて回った。そこから浮かび上がってきたのは、長引くデモや悪化した治安に不安を感じながらも、自由を手にし、自らの手で新たな国を造っていこうという決意と自信だった。
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