仏教の開祖ブッダは80歳でこの世を去ったが、死因は食中毒であったという。その様子はブッダの遺言集である経典『涅槃経(ねはんぎょう)』に綴られている。 花園大学教授の佐々木 閑(ささき・しずか)氏が読み解く。 * * * 『涅槃経』で、場面はいよいよブッダの最後の食事へと移っていきます。パーヴァー村へ移動したブッダは、熱心な信者であるチュンダという鍛冶(かじ)屋さんの家へ食事に招かれました。そこで出された「スーカラ・マッダヴァ」という食べ物を食べたのがブッダの最後の食事です。そしてそれが食中毒を引き起こし、ブッダは亡くなるのです。 この「スーカラ・マッダヴァ」なるものが、どんな食品であったのかは、実ははっきりしていません。 「スーカラ」は豚で「マッダヴァ」は「柔らかい」という意味ですから、無理に訳せば「柔らか豚」となりますが、これが何を示しているのかについては諸説あります。そのうちの一つは豚
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