生活保護の急増にともない拡大しているのが、受給者から利益を得る「貧困ビジネス」だ。なかでも「囲い屋」と呼ばれる業者は、生活困窮者を集めて保護を申請させ、保護費の大部分を様々な名目で搾取する手口で制度を悪用する。その実態を取材した。 「なぜこんなところに?」と首を傾げたくなる場所に目指す建物はあった。神奈川県内の住宅街のただ中。6年前までホテルだったという7階建てのこの建物こそ、役所の担当者から、「貧困ビジネスの舞台になっている」と耳打ちされたところだ。 住宅街のなかにあった 貧困ビジネスの舞台 近づいてみると、建物にはスーパーの買い物袋を提げた中高年の男性が何人も出入りしていた。声をかけても、「余計なことをしゃべると怒られるから…」と、逃げるように立ち去る。次々に声をかけても同じ反応だ。仕方なく近所に住む住民に聞いてみた。「この建物はホテルの倒産後、空になっていましたが、一昨年になってNP
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