数々の冒険者を殺戮したその筋では名高い 盗賊六人衆(シックス・レイダース)、エイナーを頭目とするチャベス・ナダス・へロール・ハーブン・バリスの六人はいつも通り縄張りを巡回していた。 勝手知ったる縄張りの中に放置された異常なものがせむし男のバリスの目に映る。 「…うわ、こりゃ何だ?人間か?」 「皮を剥ぎとられたゴブリンだな」 「…なんでゴブリンの皮なんか剥ぐんだ?殺すのに手間がかかる割にろくな値で売れねぇのに」 「知らねぇよ ゴブリンの皮のことなんざ。」 「挙句の果てにやっこさん、皮剥いだゴブリンを木に吊るしてやがる」 「ゴブリン同士の喧嘩じゃねぇの?こんなのロクな人間がやることじゃねえ。」 「ところでよォ、今日は街道で冒険者襲わねぇのか?」 「バカタレが!毎日毎日人殺しやってりゃ、足が着いちまうだろうが!」 毛皮とボロボロの鎖帷子を纏った男たちは皮を剥ぎ取られ木に吊るされた小鬼の死体を見つ