電話が登場した当時は、半導体スイッチはもちろん、リレー切り替えすら実用の段階には達していなかった。そのため殆どを人力で行なっており、電話をかけるには次のような複雑なやり取りが必要だった。 受話器を手に取る(注:この頃の電話は受話器と送話器は一体化していなかった) 呼び出しハンドルを回す(これを行なうと局舎のベルが鳴る) 電話交換手が応答したら通話先を伝える 電話交換手は 通話先が同一局の場合はそのまま配線を繋ぎ変える 通話先が別の局の場合は、まず通話元の配線を隣の局の配線に繋ぎ、電話交換手は繋いだ局に電話をし、その先の作業を依頼する 遠距離通話の場合は繋ぎ変えに時間がかかるため、長時間待たなければならなかった。