笑えない課題 米大統領選の共和党予備選においてトランプ氏の快進撃が続いています。山場と言われた予備選を次々に制し、代議員レースにおいても他候補を大きく引き離しています。トランプ氏と共に、茶会党系のクルーズ上院議員と、穏健派のケーシック知事が予備選を継続していますから、まだ確定とまではいきませんが、トランプ氏の優勢はゆるぎないものになりつつあります。米メディアにおいて発せられる問いも、トランプ氏を止めるにはどうすればいいかというものから、トランプ氏が本選の候補者となり、大統領になることの意味は何かというものへと変わって来ています。 米大統領が国際社会に与える影響は絶大ですから、日本を含む世界中の外交官や研究者が、「トランプ大統領」が意味するところについて考え始めています。これにはちょっとしたブラック・ユーモアを感じずにはいられません。反エリート主義を原動力とし、大衆の暴力的な本能に訴えること