前原誠司外相が菅直人首相に辞意を伝え、仙谷由人前官房長官に続いて内閣を支える柱が去ることになった。内閣支持率の低下に悩む菅政権は党内の支持も急速に失っている。ポスト菅の本命だった前原氏が傷付き、民主党政権自体に今後の戦略が描けない混とん状態だ。11年度予算関連法案の成立見通しもたたないことに加え、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題など難題を抱える日本外交への影響も避けられず、菅政権は一段と窮地に追い込まれた。 政府・与党内には11年度予算関連法案の審議が行き詰まる「3月危機」を乗り切るため、菅直人首相を交代させたうえで、新しい首相であらためて与野党協議に臨むか、衆院解散・総選挙に打って出る方策も取りざたされていた。だが、前原氏の辞任でその選択肢も厳しくなった。 野田佳彦財務相や蓮舫行政刷新担当相も、脱税事件で有罪判決を受けた男性の関係企業からの献金やパーティー券購入が発覚。また、