関西国際空港で9月、捜査当局に指名手配されていた外国人の男が審査をすり抜け、出国していたことが10日、大阪入国管理局関西空港支局への取材で分かった。審査時に二重でチェックをしていたが、審査官が確認作業を怠って見落とした可能性が高いという。 同支局などによると、この男は9月下旬、関西空港の出国審査ブースで審査を受けた。この際、ブースの端末画面に男が指名手配されているとの表示が出たため、審査官が詳しく調べるための審査事務室に男を連れて行った。しかし、引き継いだ別の審査官が、捜査当局に連絡せずに出国を許可したという。 事務室の端末でも手配中と表示されていたが、この審査官が表示を解除して出国させたとみられる。システムの不具合は確認されておらず、同局はこの審査官から当時の詳しい状況を聞いている。 同支局の担当者は「故意ではなくミスだったが、誠に遺憾。事務室の審査官を増やすなどして再発防止に努め