作家で競馬評論家の山野浩一さんが今朝亡くなりました。77歳。つい先日までSNSで活発に発信されていたので、正直なところ信じられないといった気持ちです。 血統業界というものがあるとすれば、山野さんは半世紀にわたってその代表的な存在でした。わたしが血統にのめり込んだのは30年以上前、まだ高校生時代でしたが、書店で見つけて購入した『サラブレッド血統事典』(二見書房)を繰り返し読んだものです。無味乾燥な説明文ではなく、想像力を刺激する作家らしい文章で綴られていたのが魅力的でした。たとえばギャラントマンの項には「やわらかく美しい馬体と、手に負えない激しい気性を伝えている」と記されていました。その一文だけでギャラントマンのイメージが鮮やかに浮かび上がってきたものでした。いまから考えるとある種の文学作品として読んでいたような気もします。いちばん最初に買った巻は使い込みすぎてボロボロ、ページが落ちているの
![山野浩一さん死去 | 栗山求の血統BLOG](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2302e44c95c7e474fefb218540004f95dc47a4bb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimaging.jugem.jp%2Ftemplate%2Fimg%2Fjugem_og-image.png)