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  • トレードオフを否定する人々 : 池田信夫 blog

    2009年04月10日01:37 カテゴリBooks トレードオフを否定する人々 趣味の悪い邦題がついているが、原題は"Trade-offs: An Introduction To Economic Reasoning And Social Issues"。経済学は複数の目的のトレードオフの中から何を選択するかを考える学問だが、世の中にはそういう相対化を否定し、特定の目的がすべてに優先すると主張する人が多い。 特に多いのが、書も指摘する「命は何よりも尊い」というレトリックだ。建築基準法が過剰規制だというと、「人命のために企業活動が制約されるということが池田先生には許せないのだと思います」などとからんでくる弁護士がいる。彼らはこのように人命と企業活動のトレードオフを考えること自体を許さず、人命が絶対だと主張する。それなら自動車も飛行機もすべて禁止しなければならない。 アメリカでは医療過誤訴

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  • 日本ではなぜNPOが育たないのか : 池田信夫 blog

    2012年07月01日14:05 カテゴリ科学/文化ではなぜNPOが育たないのか 橋下市長の文楽協会とのバトルが「補助金打ち切り」という事態に立ち至ったようだ。私は大阪の状況はよく知らないが、けさの彼のつぶやきはささやかなNPOを経営している私にも関係があるので、少しコメント。文楽協会は、一億の金を集めるのにどれだけの苦労が必要か、それを経験させるか、そのようなことを知っている者で構成せざるを得ないだろう。民間人なら誰でも知っている。一億のスポンサー料、寄付を集めることがどれだけ大変か。金を集める苦労を知らないのは外郭団体の特質だ。普通のNPOが、1口1億円の寄付を集めるのは不可能である。世界一の大富豪ビル・ゲイツ氏でもそんなに出してくれないし、出したあとも定期的に成果の報告を要求される。もちろん成果が出なかったら、寄付は打ち切られる。 ところが文楽協会に代表される公益法人は、天下り

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    shelling4d
    shelling4d 2013/02/18
    こーゆー半政府組織に行く天下りが悪である。
  • 「TPP解散」で総選挙はおもしろくなる : 池田信夫 blog

    2012年11月15日09:49 カテゴリ法/政治 「TPP解散」で総選挙はおもしろくなる きのうの党首討論は、久々におもしろかった。野田首相がいきなり「16日に解散する」といったのに対して、安倍総裁は意表を突かれて「16日に選挙するのか」と言い間違え、「ポピュリストだ」とトンチンカンな反論をしていた。改革への強い決意を見せる野田氏の迫力に対して、「全野党の合意」を理由にして定数削減の先延ばしをはかる安倍氏のほうが(悪い意味で)保守的に見えた。 民主党政権の3年間の成績は学生なら「不可」だが、野田首相には「可」ぐらい出せる。政治的に困難な増税を実施し、原発を再稼働し、ねじれ国会も乗り切った。党内に分裂を抱える民主党で、ここまで指導力を発揮した力量は大したものだ。茂木健一郎氏もいうように、日のようなコンセンサス社会で結果を出せるのは、こういう「家康型リーダー」なのかもしれない。 家康は人気

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  • ペーパーテストをやめたら大学は崩壊する : 池田信夫 blog

    2012年09月22日08:40 カテゴリ科学/文化 ペーパーテストをやめたら大学は崩壊する 茂木健一郎氏が日の大学の現状を誤解しているので、簡単にコメント。「裏口入学」という言葉自体が、日の大学経営の発想の貧困の象徴である。入試はペーパーテストの点数だけで思考停止。資金は、国任せ。あげくの果て、文科省のいいなりになる。それでは学問の自由も、組織としての輝きもない。日の大学は、裁量の自由な飛躍を欠いているのだ。日の大学は、すでに「裏口入学」だらけになっている。海老原嗣生氏が指摘するように、早稲田の政経でさえ一般入試は40%。私立大学の半分は定員割れで、当然ながら入試なんかない。慶応は昔から情実入学で知られているから、日の私立大学では、もうほとんど偏差値なんか意味がないのだ。 大学院はもっとひどい。文科省の「大学院重点化」のおかげで、地方の無名大学から有名大学の大学院に行く学歴ロン

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  • 法人税は間違った税である : 池田信夫 blog

    2012年08月07日15:50 カテゴリ経済 法人税は間違った税である 産経新聞によれば、大阪府は、府外から府内の特区に進出した企業に5年間法人事業税などの地方税を全額免除する「関西イノベーション国際戦略総合特区」条例案を9月定例府議会に提案することを決定した。 これについては先月、橋下市長とツイッターで議論したが、消費税より法人税のほうが地方税に適している。これを突破口に、法人税をすべて地方税にするよう財務省に圧力をかけてほしい。先月15日のメルマガの記事を引用しておこう。 地方税にするなら、消費税より法人税のほうがいい。これは世界的にも下がる租税競争が起こっていますが、日はそれに乗り遅れ、実効税率は世界最高です。特にアジアとの差が問題で、台湾やシンガポールは日の1/3。たとえば鴻海がシャープを買収したら、日に子会社は置かないでしょう。 法人税を下げろというと労働組合が反対します

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  • 正統の憲法 バークの哲学 : 池田信夫 blog

    2011年11月28日10:36 カテゴリ 正統の憲法 バークの哲学 きのうの選挙を受けて「大阪都」の問題が盛り上がっているが、「地域主権」などというナンセンスな公約をかかげる民主党政権には、この問題は受け止められないだろう。近代国家の「国のかたち」を考える上で、合衆国憲法は重要な素材である。 一般には、アメリカの独立革命はルソーにつながるフランス革命の「人権宣言」や「民主主義」の延長上にあると思われているが、独立革命を支援したバークがフランス革命を強く批判したように、両者は別の思想にもとづいている。人権宣言が人類に等しく与えられた「天賦の権利」を根拠とするのに対して、最初の合衆国憲法には「人権」も「平等」も出てこない(平等は修正第14条で入った)。 独立当時のアメリカの状況は、現在の欧州に似ている。13の国(state)が国から独立したものの、バラバラの法律をもち、州際の取引には関税

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