セントラル自動車の本社・工場移転などを控える宮城県が、18日に岩手大で初めて開く就職セミナー「みやぎものづくり企業セミナー」が、岩手県で「人材を奪いに来る」「県には事前通告がない」などと波紋を広げている。同大で学ぶ宮城県出身者のUターン就職を促す作戦に、技術者の首都圏流出を防ぐ試みと評価する声がある一方、産業界からは「人材育成の努力なしに囲い込みに走れば、隣県の反発を招くだけ」との指摘も出ている。(盛岡総局・安野賢吾、北上支局・高橋鉄男) <寝耳に水> 盛岡市で開かれるセミナーは岩手大工学部3年生らが対象。セントラル自動車やトヨタ自動車東北、東京エレクトロンATなど宮城関係の有力9社が会社説明を行う。村井嘉浩知事が「皆さんの力が必要」と呼び掛けるビデオも流す。 担当の宮城県産業人材・雇用対策課は「宮城でもやってない試み。岩手大も全面的に協力している」と説明。年度内に山形大でも開くほか、