文・写真/mimi (海外書き人クラブ/台北在住ライター) 「愛玉を見つけたのは日本人だよ」屋台の店主の謎のことば 台湾の夜市で焼き餃子やソーセージを食べ歩き、人ごみにもまれた後の熱醒ましには、冷たい「愛玉(アイユー)」をさらっと飲み干すのがいい。台湾特有の植物由来のゼリーに、甘さを抑えたレモンシロップに浮かべた愛玉は、消化を助け暑気払いの効果があるのだ。老若男女に親しまれる昔ながらの素朴な味は、愛玉という名の少女が屋台で売り始めて評判を呼び、彼女の名前で台湾中に広まったとも伝えられている。 この「愛玉」、台湾では中国語で「アイユー」と発音するのが一般的だが、日本では「愛玉子」、台湾語の発音「オーギョーチー」の呼び名が浸透しているらしい。どうして? いつからだろう? 台湾北部の港町・基隆(キールン)の廟口夜市で愛玉を立ち飲みしながら友人とそんな話をしていると 「愛玉を見つけたのは、日本人だ