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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (5)

  • 第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作にして、刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる物語──『ここはすべての夜明けまえ』 - 基本読書

    ここはすべての夜明けまえ 作者:間宮 改衣早川書房Amazonこの『ここはすべての夜明けまえ』は、第11回ハヤカワSFコンテストの特別賞を受賞したSF中篇(もしくは短めの長篇といえるかぐらい)だ。特別賞は長さが短めだったり一点突破の魅力があったりで受賞する作品が多いが(たとえば過去事例で代表的なのといえば草野原々の「最後にして最初のアイドル」など)、作も「刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる」、2100年代を舞台にした、問題まみれの家族の物語だ。 とある理由からひらがなだらけの文章で物語が始まるので面らうのだが、設定開示の順番は心地よく、すぐに作中世界へと入り込んでいくことができる。単行になる前からゲラが配られたりSFマガジンに全文掲載されたりしていたのでエモいエモいと評判だけは聞いていたのだけど、実際に読んでみたらたしかにこれはエモーショナルな物語だ。しかし、ただ感動させよう、感動さ

    第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作にして、刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる物語──『ここはすべての夜明けまえ』 - 基本読書
    shidho
    shidho 2024/03/07
  • 思念言語を使う異星人と人間の通訳官が、殺人事件に巻き込まれるSFミステリ長篇──『人類の知らない言葉』 - 基本読書

    人類の知らない言葉 (創元SF文庫) 作者:エディ・ロブソン東京創元社Amazonこの『人類の知らない言葉』はイギリスの作家にして〈ドクター・フー〉などの脚も手掛けるエディ・ロブソンによる、2022年に刊行されたSFミステリ長篇だ。近未来、テレパシー(思念言語)を用いて会話するロジ人が地球にやってきた世界を舞台とし、ロジ人と人間の通訳を務める女性のリディアを主人公に物語は進行していく。 緒賀岳志さんの装画もよく、装丁が全体的にかっこよかったので(あと、全米図書館協会RUSA賞のSF部門受賞作でもある)そこそこ期待して読み始めたが、これはおもしろかった! なにか具体的に突き抜けた点があるわけではないのだけど、異星人通訳という特殊な仕事の困難さをはじめとしたひとつひとつの描写や演出が丁寧で、作家の素晴らしい技術をみせてもらえたな、と安心して読めるエンタメ作品だ。 世界観、あらすじなど 最初に

    思念言語を使う異星人と人間の通訳官が、殺人事件に巻き込まれるSFミステリ長篇──『人類の知らない言葉』 - 基本読書
    shidho
    shidho 2023/05/19
    異星人との通訳というと、筒井康隆が「関節話法」を使う異星人との話をしすぎて倒れる話を書いてたな。最終的に地球人は言語障害で入院する。
  • またまた早川書房1600作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクション中心にオススメを紹介する - 基本読書

    早川書房の1600作品が最大50%割引という大型の電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメを紹介しよう。早川書房は定期的にこの規模のセールをやることで知られているが、そのたびにラインナップが異なる。特に、前回のセール時には刊行間もなかった作品なども今回は多数セールに入っているので、今回は主に2022年1月〜以降に刊行されたセール品を中心にオススメを紹介していこう。 Amazon.co.jp: [プライムデー] Kindle最大70%OFF:早川書房タイトル: Kindleストア まずは目玉のSFから紹介していこう。 早川書房公式ページの刊行年月リストから一個一個セールになっているかな……と確認していったのだが(Kindleページの検索機能が劣悪なので)、今回は特に小説が豊作だった印象。たとえば、最初に紹介しておきたいのは春暮康一の『法治の獣』 法治の獣 (ハヤカワ文庫JA

    またまた早川書房1600作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクション中心にオススメを紹介する - 基本読書
  • コロナ禍になってからたくさんのパンデミックSFが刊行されたので一気に紹介する - 基本読書

    19年末からコロナ禍に入り、3年近い月日が流れている。数多くの変化がそれに伴って起こったが、そのうちのひとつは「パンデミックSF」の刊行が増えたことだ。 パンデミックSFとは、感染症が広まっていく状況を描き出すSF作品のことだが、コロナ以後に企画・執筆された作品はもちろん、それ以前に書かれたいわゆる「予言的な」作品と言われて海を渡ってきたような作品もたくさん翻訳されている。おそらく平時であれば企画が通らなかったものも、こんなときだからいくぞ! と企画が通りやすくなっているのだろう。そのすべてがおもしろいわけではないし、読みすぎて傷気味なところもあるのだが、せっかくなので新型コロナウィルスの影響による刊行かは問わず、2020年以降に刊行されたパンデミック関連SFを一挙紹介してみよう。 予言的なと評された作品 新しい時代への歌 (竹書房文庫) 作者:サラ・ピンスカー竹書房Amazon最もコロ

    コロナ禍になってからたくさんのパンデミックSFが刊行されたので一気に紹介する - 基本読書
    shidho
    shidho 2022/06/22
    久美沙織「いつか海に行ったね」新しい病気の治療薬の副作用で世界が一変する。
  • 早川書房の1500作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する - 基本読書

    三体Ⅱ 黒暗森林(上) 作者:劉 慈欣早川書房Amazon早川書房の1500作品が最大50%割引という大型の電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメの作品を一部紹介してみよう。早川書房は定期的に電子書籍セールをやるが、前回の大規模なものは確か2020年3月頃の1000点セールだったので、セール対象は増えていることになる。なんと、先日完結したばかりの『三体』も、さすがに完結巻は対象ではないけれども第二部までがセール対象。 amzn.to まずはSFから紹介する。 三体 作者:劉 慈欣早川書房Amazonまずは早川といえばSFということで、SFから紹介してみよう。目を引くのはやっぱり『三体』である。先日三部作全体の紹介を書いたばかりだが、文化大革命からはじまり異種知性とのファースト・コンタクトが描かれる比較的現実路線の一巻。ファースト・コンタクト後、人類最高峰の知性が異種知性に

    早川書房の1500作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する - 基本読書
    shidho
    shidho 2021/06/03
    そうか。電子書籍は積ん読してもじゃまにならないのか……。
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