今回の衆院選では「一票の格差」是正のため、19都道府県97選挙区で区割りが変更された。6県(青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島)では選挙区が各1つ削減され、有権者の構成が大幅に変わった。新しい区割りに基づいて過去の比例代表票を再集計し、選挙区ごとの横顔を見てみよう。 【結果に関する分析は「2017総選挙・有権者カルトグラム」に掲載しました】 保守王国は60選挙区前後 横軸で自民・公明の平均得票率を、縦軸に2000年以降6回の総選挙の得票率の変動(統計学的な指標「平方和」で、平均との差の二乗を合計したもの)を表すと、全選挙区の分布は以下のようになる。 グラフの右下にある選挙区は、与党(自民と公明)の得票率が高く、得票率の変動も小さい「保守王国」だ。都市部はほとんどなく、有力政治家の地盤であることなどから、新しい政党がチャレンジしても結果につながらなかった。 変動の大きな選挙区は、政権交代が