提訴時に会見した40代女性は、ひざに乗せた長女の手を握りながら話した=2021年6月4日午後1時56分、東京・霞が関、村上友里撮影 男性から性別を変えたトランスジェンダーの女性と、自身の凍結精子を使って生まれた子どもとの間に「親子関係」は認められるか――。この点が争われた訴訟の判決が28日、東京家裁であった。小河原寧裁判長は「法律上の親子関係を認めるのは現行の法制度と整合しない」と述べ、親子関係を認めずに請求を棄却した。 【図解】「子どもを認知できない」 同性カップルの婚姻は法律で認められておらず、40代女性と子どもは血縁関係がありながら法律上の親子関係がない。子どもを産んだパートナーのみ法的な親子関係がある状態だった。 裁判では、原告の子ども2人が被告の40代女性に対し親子の認知を求め、40代女性も親であることに合意していた。判決が訴えを認めれば同性同士の親が誕生することになり、司法判断