<性格も境遇もバラバラな犯人の動機についてばかり考えるのではなく、「なぜここで」という視点から犯行機会を減らそうとすることが重要だ> 先月25日、長野県中野市で、男が女性2人をナイフで刺したうえ、通報を受けて駆けつけた警察官2人を猟銃で撃って殺害した。この手の犯罪は、逮捕されてもいいと思って犯行に及ぶ「自爆テロ型犯罪」であり、逮捕されたくないと思っている「通常型犯罪」とは区別して考えなければならない。 昨年の7月に安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件や、今年の4月に岸田文雄首相に鉄パイプ爆弾が投げられた事件も「自爆テロ型犯罪」だ。 「自爆テロ型犯罪」は、なぜか6月に多発し、5月下旬から7月中旬までの期間で目立つ。 例えば、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校の児童が刺殺された事件は5月28日、京都アニメーションが放火され社員36人が死亡した事件は7月18日、そして前述した安倍元首相銃