2014年の都議会を振り返る塩村文夏参院議員=東京都内で2021年5月14日午後3時10分、田中理知撮影 あの日、東京都議会の本会議場では自分の声が聞こえないほどのヤジが飛んでいた。「早く結婚した方がいいんじゃないか」。塩村文夏さん(42)=現・参院議員=は都議に初当選した後の2014年6月、不妊治療などに関する質問中に自民党都議から女性を嘲笑する暴言を浴びた。この「セクハラヤジ」を巡り、都議会は日本中から批判された。 その頃、自民は圧倒的な影響力を持つ最大会派だった。多数派だから許されるという雰囲気があったのではないか――。塩村さんはそう振り返る。問題の都議がヤジを認めて謝罪し、幕引きとなったものの、塩村さんは「女性差別、ジェンダーの視点からすると大きな出来事だった」と語る。