子宮移植とは、健康な女性の子宮を子宮がない女性に移植すること。 慶応大学の研究チームが準備を進めているのは、母親や姉妹など親族が子宮を提供し、子宮移植後、子宮がない女性の卵子とパートナーの男性の精子との受精卵を入れ、妊娠・出産を目指すものだ。 ■子宮がない人は6万人現在、国内の20~39歳の女性で、生まれつき子宮や膣のない「ロキタンスキー症候群」の人は約3500人いるとされている。また、同じ年代でガンなどを理由に子宮を摘出する人は年間約2500人。こういった人をあわせると現在、約6万人が子宮がない状態だという。 ■子宮移植の現状子宮移植手術はサウジアラビアで2000年に初めて行われたものの出産には至らず。その後、2014年、スウェーデンで初の出産例が報告され、アメリカ、中国、ドイツなどでも実施された。 ことし10月までに、世界で行われた子宮移植手術は98例、実際に子どもが産まれたのは52例