“予想外の”日本航空(JAL)再建成功で注目を集めるアメーバ経営。アメーバ経営は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が編み出した小集団採算管理を特長とする経営管理手法だ。森田直行氏は、京セラ創生期に入社し、稲盛氏からアメーバ経営の直伝された人物。森田氏は「アメーバ経営」コンサルティング事業を指揮するとともに、2010年にはJAL再建に当たる稲盛氏を傍らで支えた。その森田氏にJAL再建を成し遂げたアメーバ経営の実際を聞いた。 ――日本航空の再建は大方の予想以上に順調に進んだ。アメーバ経営をどのように適用していったのか。特殊な状況でもあり課題は多かったと思うが。 正直に言って、再建がこれほど順調に進むとは思っていなかった。JALの従業員や経営幹部が一生懸命努力したからだ。やはりJALの人材は優秀だったからこそ、アメーバ経営の効果も発揮されたのだと思う。みな優秀だったにもかかわらず破綻したのは、経営の舵取