沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、那覇地検が中国人船長の釈放を発表した9月24日、「わが国国民への影響や日中関係も考慮する」との釈放理由が事前に首相官邸に報告されていたことが12日、政府が同日閣議決定した答弁書で分かった。 答弁書によると、釈放方針は同月24日午前10時ごろから約1時間行われた那覇地検、福岡高検、最高検による協議で決定。その後、この方針は柳田稔法相(同11時55分ごろ)、滝野欣弥官房副長官(午後0時半ごろ)、仙谷由人官房長官(同)、前原誠司外相(午後2時前)、菅直人首相(午後2時ごろ)にそれぞれ報告された。 【関連記事】 【特集】中国海軍〜その秘められた実力〜 【特集】尖閣諸島 緊張の海 尖閣問題「燎原の火」を点けた「酒乱船長」の暴走 「部分連合」に賭ける菅首相の怪しい政界見取り図 空母建造で「積極防御」へ突き進む中国