(前回の記事と同じく、この記事も最初は「わたしとフェミニズム」だとか「わたしの、フェミニズムへの向き合い方」だとかの題名でもっと個人的・私的な内容を書くつもりだったのだが、前置きのつもりで書き始めた「一般論」の部分が長くなり過ぎてしまったので分割することにした。) わたしがフェミニズムやジェンダー論の考え方に最初に触れたのは中学生の頃で、斎藤美奈子という書評家の本がきっかけだった。彼女の『趣味は読書。』という本が新聞で取り上げられていたのを目にして本屋で購入して、書評というもの自体にそれまでほとんど触れたことがなかったから面白く読めて、彼女の他の著作もいくつか手に取った。そのなかには、フェミニズム的な文学批評として有名な『妊娠小説』や、同じくフェミニズム的なサブカル批評である『紅一点論』という本があった。また、わたしに特に強い印象を与えたのが『物は言いよう』という本だ。これは前述した二つよ