フェミニスト・パンクロックバンド「プッシー・ライオット」のメンバー、ナディア・トロコニコワは筋金入りのアクティビストだ。クレムリンに目をつけられ、投獄されただけではへこたれない。現在彼女は、ゲリラライブの代わりに「仮想通貨」という手段で社会に変化を起こそうと戦っている。 ズームの画面越しに向き合ったナディア・トロコニコワ(32)は「プッシー・ライオット」のTシャツを着ている。彼女の居る場所は、明かされていない。何が起きても動じない、不屈の決意が見てとれた。 プッシー・ライオットを結成した2011年以降、彼女が繰り出すフェミニスト・プロテストアートはいつだって大真面目の真剣勝負。観客の目には、バンドが奏でる遊び心ある音楽や無許可でおこなわれるゲリラライブは楽しそうに映ったことだろう。 それが最高潮に達したのは2012年、モスクワの救世主ハリストス大聖堂で「神の母よ、プーチンを追い払って」と歌
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