クリムトの名画を取り戻すためにすべてを賭けた、老女と若手弁護士の熱き物語『黄金のアデーレ 名画の帰還』 2015.11.28 金箔を多用した妖しく官能的な絵画などで知られるオーストリアの画家、グスタフ・クリムト。彼が1907年に完成させた『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』は、オーストリアがナチス・ドイツに併合されていた時代の混乱のなか持ち主の手元を離れ、長らくオーストリア絵画館(映画ではベルベデーレ美術館)の収蔵品となっていました。この絵画は21世紀になって、長い裁判を経て正当な所有者に返還されることになるのですが、『黄金のアデーレ 名画の帰還』はその実話を基にした作品です(当時、電気を止められていたのか編み物に夢中だったのか、そんな事実があったことを映画を観るまで知りませんでした)。 “オーストリアのモナリザ”“国のアイコン”と言われる名画の正当な所有者だと2006年になってようや