落としても壊れない、G-SHOCK(Gショック)が絶対的な知名度を誇るカシオ計算機。Gショックはカシオの売上高の約3割を占め、利益率も20%を超える大黒柱だが、その陰に隠れた安定収益事業がある。 関数電卓や電子辞書などを扱う、主に学生向けの教育事業だ。 2021年度までに世界販売2割増を計画 カシオの教育事業は関数電卓と電子辞書のほか、電子ピアノなどの楽器で構成されている。この中で、社名どおりにもっとも得意としているのが関数電卓だ。2018年度の関数電卓の売上高営業利益率は16%と、全社の利益率10.1%と比べても高収益だ。 関数電卓とは、四則演算や百分率の計算機能以外に高校数学で学ぶ微積分や対数、三角関数などの機能がついた電卓のこと。通常の電卓は廉価品なら数百円で購入できるが、関数電卓は数千円、高いものでは数万円する高額商品だ。 カシオは2018年度の1年間に、世界100カ国以上で236