『セーラームーン』『プリキュア』など世界的人気を得た日本発「魔法少女」たち。西洋の「魔女」をベースに独自の進化を遂げたガールヒーローたちからジェンダーをめぐる日本の少女たちの闘いが見えてくる。 日本のテレビに「魔女」到来(1960年代)―「サリー」と「アッコちゃん」 ドジで勉強も嫌い。おまけにスポーツも苦手。いつもパッとしないけど、魔法の力で変身すれば、強くカワイイ「魔法少女」として、颯爽(さっそう)と敵に立ち向かう・・・。 1990年代世界的にヒットした『美少女戦士セーラームーン』のインパクトによって、「魔法少女」(magical girl)は、魔法で変身(ドレスアップ、メークアップ)し、ステッキなどの魔法アイテムを駆使して勇敢に敵と戦う、<変身戦闘>魔法少女として、国内外で認識されている。しかし、「魔法少女」(魔法を使う少女)アニメは、国産テレビアニメの黎明(れいめい)期である1960