2017年、警視庁に逮捕され東京地検の取り調べ中に意識を失い、死亡したネパール国籍の男性の遺族が、「ベルト型手錠などの戒具で拘束されたことが原因で死亡した」として慰謝料などを求めた裁判で、東京地裁は東京都に対し100万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。 ネパール国籍のシン・アルジュン・バハドゥールさん(当時39)は2017年3月、拾った他人名義のクレジットカードを所持していた疑いで警視庁に逮捕されました。 逮捕の翌日、アルジュンさんは警視庁新宿警察署に留置されているときに、日本語がわからず部屋を出ようとしたことなどから保護室に入れられ、戒具と呼ばれるベルト型手錠や捕縄で手足を拘束されました。拘束をはずされると手首は赤黒く膨張しているのが確認できたといいます。しかし、病院には搬送されず、その後、送致された東京地検で取り調べ中に意識を失い、死亡しました。 遺族側は「正当な理由がないのに戒具