[7.2 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 日本2-3ベルギー ロストフ・ナ・ドヌ] 人目をはばからず、号泣した。日本代表MF乾貴士(ベティス)は膝に手をつき、溢れる涙を抑えるように手で顔を覆った。「やっぱり悔しいですね。こういう負け方は特に悔しい」。目を赤く腫らした背番号14は試合後の取材エリアで、これまで決して語ってこなかった事実を明かした。 シーズン終盤に右大腿四頭筋を負傷し、シーズン終了を待たずに日本に帰国した乾は、それでもW杯の最終候補メンバー27人に選ばれ、5月21日に始まった国内合宿に参加していた。しかし、ケガの影響で別調整が続き、壮行試合となった5月30日のガーナ戦も欠場。それでも翌31日、西野朗監督は本大会には間に合うとの判断で乾を最終メンバー23人に選出した。 「大会前にケガをして、いきなり手術と言われた。その時点で一回、W杯を諦めないといけなかった。でも、27人に入っ