そういえば、「もし金井美恵子が岩崎夏海の『小説の読み方の教科書』を読んだら」と妄想した人がいたのだった*1。 金井先生は「小説の読み方」についてどう言っているのだろうか、ということで、『小説論 読まれなくなった小説のために』から; でも、面白い批評というのは、多少の、これはちょっといただけないし、共感できないなあ、という部分がないと、実は読者としては困ります。あんまり正しいことばかり書いてあると、それ以外に読みようがないのではないか、という気持ちになってしまって、いささか圧迫感を感じます。幸い、ナボコフの読み方には、ちょっといただけない、というとこが、かなりありますから、そこがまたいいのです。(p.87) 小説家は自分の意図とは違う読まれ方をしても、たとえば志賀直哉は『暗夜行路』について小林秀雄と河上徹太郎が恋愛小説だと評した時、小説というのは幅広いものだ、と言ったそうですが、確かに、どう
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