2013-12-26 エッチ小説『後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール』の紹介記事です ネットで大人気作家、石川博品の最新作。 デビュー以降の2作の長編『カマタリさん』『ヴァンパイア・サマータイム』は楽しい小説だったけれど、読後、どうしてもなにかもどかしいものが残った。 その理由——いろいろな方法で説明することができるかもしれないけれど、結局それは新人作家石川博品を「魔改造」するピントがなんとなくずれていたからだったようにおもうのだ。今作はどうだろう。「男子禁制の園に女装した少年が潜りこんでワイワイガヤガヤ」という、ゾンビをモールごと焼き払うレベルのど直球。その球が放り込まれた先は、オスマントルコ風のハレムで、女の子たちが中庭で野球を繰り広げたり大浴場でキャッキャウフフしたりというワクワクの異文化ゴタマゼ世界。舞台は後宮ということで、女房文学から仮借されたたくさんの設定語がこのカー