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  • 牧眞司/フィリップ・K・ディック『空間亀裂』(佐藤龍雄訳)解説全文[2013年2月]|Science Fiction|Webミステリーズ!

    書は、一九六六年に単行出版されたフィリップ・K・ディックの長編The Crack in Spaceの全訳である。初刊の版元は大衆娯楽路線のペイパーバックSFを継続的に出版していたエース・ブックス。ディックにとっては第一長編『偶然世界』(五五年、邦訳はハヤカワ文庫SF)以来、つきあいの深い出版社だ。 ディックはこの作品において、黒人アメリカ大統領の誕生を四十年以上も前に予見し、同国の抱えた外交や軍事の問題をスペキュラティヴに描いている。現実のバラク・オバマ大統領は「核兵器なき世界」の実現に向けた国際的な働きかけが評価され、二〇〇九年にノーベル平和賞を受賞しているが、『空間亀裂』でもいかに核戦争を回避するかがいちばんの山場となる。経済政策面などで批判にさらされたオバマ政権だが、けっきょく二〇一二年にはアメリカ国民の支持を得て再選を果たした。そんな現在だからこそ、私たちは『空間亀裂』の価値

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