中性子が非常に多い原子核に現れる「中性子ハロー」と呼ばれる特異な構造が、中性子数の過剰な同位体のマグネシウム37(Mg)にもあることを、東京工業大学大学院理工学研究科の大学院生だった小林信之さん(現・東京大学、日本学術振興会研究員)、中村隆司教授らが理化学研究所(埼玉県和光市)の大型加速器、RIビームファクトリー(RIBF)の実験で発見した。中性子ハロー構造が実験で確認されているなかでは最も重い原子核となった。 核図表(原子核の地図)。 横軸が中性子数、縦軸が陽子数(原子番号)を表わす。青色で表されているのがハロー構造をもつ原子核で今回新たに中性子ハロー構造が同定されたマグネシウム37(37Mg)はハロー構造が発見されている原子核の中で最も重い。 実験を重ねれば、もっと重い中性子ハロー原子核は次々と見つかるのではないか。中性子の数が極端に多い原子核では、中性子ハローが普遍的に出現している可