「理論」とは何ですか? そう他人に聞かれたら、あなたは、なんと「説明」しますか? ・ ・ ・ わかっているようで、わかっていないものに「理論とは何か」ということがあります。 先だって、國分康孝氏の「カウンセリングの理論」を再読する機会がありました。この本は、國分先生が、折衷主義の立場から古今東西のカウンセリング理論を解説している名著なのですが、その一説に、「理論についての説明」がありました。 お読みいただいたらおわかりになると思いますが、とてつもなく「力強い書」です。無駄な文章は何一つなく、明晰、かつ、明瞭に文章が綴られています。そして、その中に「理論がなぜ必要か」についての説明があります。 以下、同書の記述にいくつか加筆をしつつ、理論とは何かについて、紹介しようと思います(國分「カウンセリングの理論」より下記適宜引用) 曰く、 わたしたちの世界には、まず「現象」というものがあります。 現
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