量子コンピュータは、(理論的には)従来のデジタルコンピュータには手に負えなかった問題を解く可能性がある。 これは、電子メールから医療記録や銀行の取引まで、あらゆる場面で使われている現時点では安全な暗号が将来解読できるようになり、セキュリティ上の大問題が発生する可能性があることを意味している。 近年、量子コンピュータの研究が進展したことで、政府やテクノロジ企業は、大規模な量子コンピュータの構築が実現した場合に備えて、量子コンピュータでも解けない安全な暗号を準備する必要があることを認識している。 これを受け、技術標準を監督する米国の政府機関である米国立標準技術研究所(NIST)は、耐量子暗号の開発に向けて最初の一歩を踏み出した。 NISTは、量子コンピュータでも破れない公開鍵暗号の発見と評価を行う、新しいプロセスに対するパブリックコメントの募集を開始した。 「今後大規模な量子コンピュータが構築