レストランサイゼリヤが今の価格になったのには創業者正垣泰彦のある思いがありました。1973年、サイゼリヤは洋食屋からイタリア料理店に転身し、イタリア料理の普及に努めていました。味には自信があったものの、当時珍しかったイタリア料理の敷居は高く、お客様がなかなか集まらない日々が続きました。どうしたらお客様にもっともっと来ていただけるのだろう? 創業者である正垣はヴェネチア商人の取引を観察してある仮説を立てました。売り側と買う側が価格交渉をすると両者の提示価格の中間で落ち着く。究極の取引は「無料」と「有料」。その中間は提示価格の半分=5割引。5割引けば人間は直感的に「安い」とわかる。それでも「安い」とわかるだけで安くて驚くほどではない。いっそのこと元の価格の3割にすれば、安くて驚いて、「食べないと損」と思ってくれるのではないか。お客様をびっくりするぐらい喜ばせるために7割引きで売ってみよう・・・