NHK連続テレビ小説『虎に翼』にて主人公・寅子の夫が戦争で帰らぬ人となりました。男女不平等な社会における女性進出の物語ではありますが、一方で徴兵制という男性にとってあまりに理不尽なシステムをどう描くのか、寅子はどう考えるのか期待されてましたが、寅子は夫の死に直面してもそこに思いを巡らすことがなかったのは、ドラマのテーマを鑑みても片手落ちではないでしょうか。 男女不平等な社会の中での徴兵制 現在NHKで放送されている連続テレビ小説『虎に翼』。女性として日本で初めて法曹の世界に飛び込み、道なき道を切り開いた猪爪寅子の人生を描く物語です。この物語が大きな転機を迎えました。太平洋戦争が終わり、男女平等を定めた日本国憲法が導入され、主人公の寅子をはじめとした女性たちが、それまでよりも社会で活躍する機会を得られるようになったのです。 日本という国が転機を迎えるには当然犠牲もあったわけで、寅子の夫・優三