日本では年間約2万4000人の受刑者が刑務所から出所している。しかしせっかく出所しても、その再犯率は約5割にも上る。 いろいろな要因はあるが、特に大きな原因として、出所したはいいが仕事がないということが挙げられる。求人に応募しても出所者であることで採用を断られ、頼るべき人がいなければアパートを借りることもできない。出所時の所持金である数万円を使い果たせば、途方に暮れて微罪(万引きや食い逃げなど)を犯して刑務所に戻る人が絶えないのだ。 この状況に対して「だったら受刑者向けの求人誌をつくればいい」と思い立ったのが、株式会社ヒューマン・コメディの三宅晶子代表取締役だ。 三宅さんは昨年3月に『Chance !!』という刑事施設に配布する求人情報誌を創刊した。出所者などを積極的に採用したい企業の求人誌は日本初となる。 創刊号の掲載企業は12社。最初の数ページを見ただけでも、市販の求人誌とは全く異なる