『順列都市』の上巻を読み終わりました(あいかわらずゆっくりペースで、未読の本が溜まる一方)。そこに載ってた面白いアイデアについて。以下、アイデアネタバレ。これが下巻の筋にどれくらい関わってくるのかわかりませんが、これから読もうって人は見ないほうがいいかも。 『順列都市』の世界では、人間を“スキャン”して作られた〈コピー〉が、コンピュータ内に構築された仮想世界に住むことが可能になった、ということになっています(〈コピー〉はオリジナルとは別の自我を持ちます)。で、このとき現実世界とコンピュータ内の世界では、17倍の速度差があるという設定です。もちろんコンピュータ内のほうが遅い。しかし、内部の主観では逆に、現実世界の時間が17倍の速度で過ぎ去っていくように見えるわけです。 ここで出てくるアイデアが、「では、コンピュータをどんどん減速したらどうなるのか?」というものです。コンピュータ内の“意識”が