Forbes JAPANは、イノベーティブな企業こそ未来をつくる“GREAT COMPANY”だと考え、「日本で最もイノベーティブな企業」をまったく新しい手法で選出した。イノベーター集積度ランキングで2位になったのは、ソニー。数年前に「一人負け」と揶揄された同社が、創業以来培ってきた技術力をテコに巻き返しを見せている。次なる一手は、その技術の異分野への転用だ。 「技術は多様な事業を貫き、力を与えるものだ」 ソニーの吉田憲一郎社長は2019年9月、研究開発(R&D)イベントでこのように述べた。それを支えるのが、R&Dセンターを統括する勝本徹専務だ。18年4月にR&D担当に就任して以来、ソフトウェアを中心としたシステム開発部門と、材料・デバイス開発部門といった別々の研究開発部門を一体化したR&Dセンターを発足させるなど、R&Dの新体制を築いてきた。 「財務基盤が強化され、5〜10年先の技術の仕